子供の性格 競争心

子供の性格と情緒:競争心
健全な競争心を育てるには
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子供 健全な競争心



 二つの競争心

 友人が病気などでテストを受けられないことがある。それを喜ぶ心理が中学・高校生の心の片隅にあるという新聞記事が、心ある親を悲しませたことがあった。

 ある意味で人生は競争である。子供の心のうちには、すでに幼児期から兄弟や友だちと肩を並べて自分を成長させ発達させていこうとする意欲がある。

 ドイツの心理学者F・オッペンハイマーは、競争心の型をつぎの二つに分けて説明している。
 
 平和意識の強い競争心
 心の底に人間信頼、協同意識、連帯感を持っている。できることなら自分は勝利者になりたいが、同時に相手や仲間を傷つけたくない。一緒にやっていけばもっといいのだと考える型。

 敵対意識の強い競争心
 何が何でも勝たねばならないという気持ちが強い。競争しているうちに憎しみ、嫉妬、不信の念が支配的になり、最初も目的を超えて、相手を倒すという手段そのものが目的になってしまう型。一定の距離を置くことによって、自分の優位を意識しようとすることである。

 K・レブィンの実験

 ドイツの心理学者K・レブィンは、中学生の夏季キャンプで、お面作りの作業をAとDの二つのグループに分け、2週間にわたる実験の結果、次のような興味のある比較をしている。

 Aグループ(権威的、専制的な大学生のリーダー)
 2〜3日で、もう喧嘩や争いが次々とおこる。
 リーダーを恐れ、強いものにお世辞を使い、弱い者いじめが始まる。つまり敵対意識のさかんなグループになってしまった。

 Dグループ(協力的、民主的な大学生のリーダー)
 みんなが協力的ですべてを話し合いで解決しようとする。
 仕事の遅れている仲間を助け、互いに意見を交換し合う。

 とくに注目されたのは、両グループの発言の違いである。Aグループでは、「ぼくの…」「わたしの…」という表現が多かったが、Dグループでは「ぼくたちの…」「われわれが…」という言葉がしきりに使われた。

 グループを変えてみたら
 10日目から、a・bの二人をAグループからDグループに、c・dの二人をDからAに入れ替えてみた。ところが今まで敵対意識が強かったa・bが仲良く協力的になり、逆に、協力的だったc・dが互いに争いはじめた。

 雰囲気が強く影響する
 
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 一つの仕事をしたり、勉強したりする場合に、子供が敵対的になるか協力的になるかは、置かれている環境や雰囲気にいかに強く影響されるかということが、これによって実証されている。

 大切な家庭の雰囲気

 封建的な家庭、暗い家庭であれば、子供たちはごくわずかなきっかけからでも、互いに反目したり嫉妬するようになる。

 逆に、明るい民主的な家庭の中では、怒りの感情もたちまち和やかな雰囲気に同化されてしまう。

 競争心の強い子、弱い子

 競争心の強い、弱いは、子供個人の性格による。ドイツの心理学者K・ホルネイは、基本的な対人態度として三つの型をしめし、この型の特性として競争心を次のように見ている。

 親和―依存型(T型)
 他人に愛され、認められ、優しくされることを望む。そのためには自分も民主的で温かく、愛情豊かでなければならないと思う。競争はできるだけ避け、自己主張をせず、相手にはむしろ自分の弱さを強調しようとする。

 支配―敵対型(A型)
 自分の力(能力・財力・権力、ときには腕力)で、他人の承認と尊敬を勝ち取ろうとしたり、相手を支配しようとする。いい意味では指導力があり、自信にあふれ、男らしく堂々としている。ただし、一歩あやまると、権威をかさにきて傲慢になり、弱いものを軽蔑する。これはもっとも競争心の強いタイプと言える。

 離人―孤立型(I型)
 友だちを軽んじて問題にしない。出来るなら部屋に一人閉じこもり、一人で山を歩くなど、人間から離れたいという欲望が強い。なにごとも他人に依存しない。独立独歩、他人の思惑を気にせず、独創的な仕事に熱中する。人付き合いが悪く、冷淡であり、競争心も陽性ではなく陰性になりやすい。

 連帯感にもとづいた競争心を

 競争心は、それ自体は健康な要素を持っている。
 しかし、人間関係のなかで協力・連帯感・相互信頼を欠くと、競争心は虚栄心・名誉欲・破壊本能・サディズムなど、好ましくない衝動を生むばかりか、自分自身をも不幸にする。

 競争心をあおらないこと

 子供の競争心をあおるのは、母親の虚栄心、あせり、野心にもとづくことが多い。
 勉強友だちを敵視して、友だちの病気を喜ぶような競争心は正常とはいえない。仲間を愛し、愛される雰囲気の中で競争心を育ててやることが親の努めである。
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