子供の情緒 大人への不信

子供の性格と情緒:大人への不信
なぜ大人への不信を持つか
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子供 大人離れ



 不信は青年期に見られる発達的現象

 「大人なんか、信じられない」「大人なんか、頼りにならない」
 ある年齢に達すると子供はそう言い放って、周囲の大人たち、ことに母親を嘆かせる。


 大人を信じ、大人に頼りきって過ごしてきた子供たちも、青年期に入ると自然に大人たちへの不信を抱くようになる。それまでは階段の下から仰ぎ見てきた存在の大人をちかぢかとながめるのである。すると、こんな汚いところがある、こんないやらしい面もある、という訳で、いきおい批判的になり、それが不信につながっていく。

 またこの時期になると、自我意識が著しく発達しはじめるために、なんとかして、「権威者たる大人から離れたい」「家族の拘束を逃れて独立したい」という強い願望を持つようになる。それが大人への不信という形になってあらわれる。

 頼るべき対象を、自分、両親、先生、友人、兄弟とあげて、「あなたは困った時まっ先に誰に頼ろうとしますか」と質問してみると、小学校低学年では、「両親」や「先生」という答えが圧倒的に多く、「自分」は最下位であるが、中学生から高校生になるにつれて「自分」が上位を占め、「両親」や「先生」は反対に少なくなっていく。

 これは、大人に頼る気持ちがしだいに薄らいでいくことを明確に物語るものである。しかし、このような不信は青年期に見られる発達的現象で、やがて大人として一本立ちしようとする意欲の表れであるから心配はない。

 大人の言動に問題があるとき

 まず、次にあげる二つの例をご覧ください。

 例ー1 ある小学5年生の女子
 彼女は家庭で父母の間に喧嘩が絶えない不満から、学校でヒステリー発作を起こして卒倒した。

 例ー2 ある小学校2年生の男子
 教室で盗難事故があり、彼に疑いがかけられた。担任教師が母親に注意を依頼したところ、母親はよく調べもせずに、てっきり彼が盗んだものと決め込んで、厳しく叱りつけた。身に覚えなのない少年は、母親の一方的な態度に反発し、それ以来口を利かなくなり、登校も拒否するようになった。

 このような場合に、子供が大人に抱く不信は深刻な問題をはらんでおり、一時的なものと放っておけば必ず次のような結果となってあらわれる。

 心がゆがみ、暗い性格になっていく。
 よるべない孤独感、不安定感が、ますます子供を不幸な狭い境地に追い込んでいく。
 乱暴、盗み、ときにはヒステリー行為によって、その不満を晴らそうとするようになる。

 まず子供を信じよう

 子供を信じていないと、つい余計な干渉をしたり、圧迫を加えたりして、「うちの親には理解がない」と子供に不満を抱かせる結果になる。

 信じていれば親の気持ちは自然と子供の扱い方に表れて、暖かい親子関係がかもし出されてくる。

 親の言動の大きさを考えよう
 
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 ある会社の社長が家に帰ってきて、「今日は役人にごちそうして税金を軽くしてもらった」と、手柄顔でしゃべった。それを聞いた中学生は、それ以来、父親を軽蔑してろくに口もきかなくなったという。

 子供はいつも親に対して「正しい人間」としてのイメージを描いているものである。そのイメージを心ない言動で無残に壊してしまってはいけない。

 気持ちを交流させる工夫をしよう

 夕食後のひと時でもよい。仕事が多忙で帰宅が連日深夜に及ぶ父親ならば、毎日曜日の朝の食卓でもよい。気楽に親子が話し合える雰囲気を家庭の中に必ずつくっておこう。

 一緒に生活していれば、お互いに面白くないこと、気まずいこともある。深刻な感情問題にならないうちに話しあいの場ですっきりと水に流してしまいたい。ただし、話し合いは一方的な親の強制からは生まれない。

 「さあ、話せ」と言われても、普段から心の交流がなければ打ち解けて話し合えるものではない。

 学校では上手くいっているか

 民主的な教育の効果は、指導する者と指導される者との相互信頼によって、始めて高められるものである。

 子供が教師への苦痛を親に訴えるときは、親から叱りつけずによく聞いてやったうえで、教師とも上手に話し合い、子供の不信をなくしてやりたい。

 学科の好き嫌いなども、教師の好き嫌いによって左右されることが多く、子供の学習意欲、成績にも敏感に響いてくる。

 不信の質を見きわめよう

 青年期の不信は、前にも述べたように、自己に頼りはじめたための反作用で、いわゆる「大人」への漠然とした不信であることが多い。

 特定の大人、たとえばシュバイツァー博士とかキューリー夫人とか、有名無名にかかわらず、それが尊敬できる立派な人間であれば、彼らは深い、根強い信頼をしめすことも忘れてはならない。

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