子供 個性と才能

子供の個性と才能;興味の役割と個性
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子供 興味と個性



 興味の役割

 人が何をするか、何を考えるかは、その人がどういう世界に住んでいるかによると考えられる。自分の所属する小さい仲間だけが全てで、他の事には考えが及ばない人と、広い世界に住んでいる様々な人々と、また、遠い昔からの人類の歩んできた道や、未来にわたって多くの世代が築いていくであろう歴史の可能性などに思いを巡らせる人とでは、個々の事柄に対する判断から、態度、生き方まで、非常に違ってくると考えられる。

 こういう一人ひとりの物の考え方や行動を決めることがらの全体を、その人の空間という。

 興味は、本質的に、自分の生活空間を拡大しようとする動機である。人間の動機には、様々なものがあるが、クレッチ(カリフォルニア大学教授)とクラッチフィールド(同)は、個人の環境条件が不十分であることに基づく「欠乏の動機」と、環境条件が一応満足であっても、なおかつ、さらに大きな喜びと刺激とを求める「満足の動機」とを分けて、下のように表示している。

欠乏の動機
(生存と安全を求める)
満足の動機
(喜びと刺激を求める)
身体に関連して 飢え、かわき、酸素欠乏、冷熱、苦痛、その他身体的深い状態をさける。 味・香り・音などの感覚的な喜び、性的満足、身体の安楽、運動などを求める。
環境に関連して 危険なものや、いやなものをさける。将来の生存や安全のためにたくわえる。環境を清潔で、安定的にしておく。 危険なものや、いやなものをさける。将来の生存や安全のためにたくわえる。環境を清潔で、安定的にしておく。
他人との関係に関連して 対人的ないざこざや敵意をさける。集団所属や、地位の確保。集団の行動基準を守る。 愛。人や集団との積極的同一化。独立性。人を助ける。人を理解する。
自我に関連して 劣等感をさける。恥、罪の意識。恐れ、不安をさける。自己同一性を保つ。 自信と自尊心。自己表現。成しとげたいという気持ちや、頑張ってやってみようという気持ち。自分がこの世で意味のある存在だと感じること。

 欠乏の動機は、与えられた条件のもとでの適応を求める。たとえば、困難に打ち勝ちにくいとき、逃避的に適応する場合もあり、攻撃的に適応する場合もあり、虚勢を張って持ちこたえようとする場合もある。

 これに対して、満足の動機は、たんなる適応ではなく、自分の生きる世界の拡張をもたらす。興味とは、つまり、この満足の動機である。

 個性の確立には、どのような方向に、どれくらい広く、自分の生きる世界を拡張することができるかが、前提条件となる。それで興味は、個性形成のかなめとなる役割を果たしているということができる。

 興味の強さ・活発さ

 興味を問題にするとき、すぐ興味の種類を考えがちであるが、それ以上に大切なのは、興味が一般的にどれほど強く、活発かということである。ある子供は、何にでも積極的で生き生きした興味を示すし、ある子供は、何に対しても、あまり積極的な興味をしめさない。

 活発な興味は、生活空間を大きく広げ、それだけ魅力のある個性を形成する素地をやしなう。
 
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 興味の活発さに影響する条件

 健康
 体が弱いと、身のまわりの事物に対して、積極的な興味で反応するよりも、恐れや脅威を感じて消極的になりがちである。

 適応状態
 強い不安の状態にあると、人はもっぱら欠乏の恐れによって動機づけられ、興味を伸ばす余裕を持つことができない。衣食住や、両親・教師・友人などの対人関係において一応不安のないことが、興味を伸ばすために必要な条件である。

 といっても、そうした条件の全てについて、無制限に満足させておくのがよいというわけではない。とくに身体的な欲求に関係しての、ある程度の欠乏は、心理的反応一般を、かえって活発にする。だが、強い不安、とくに親との関係における強い不安は、興味の健全な展開にとって、有害である。

 刺激
 興味は、個人の内部から自然に沸き起こってくるだけでなく、外からの刺激によって誘いだされるものでもある。ときおり、新しい場所に行ったり、新しい経験をしたりすると、興味は活発になる。しかしこれも程度問題で、刺激が多様すぎたり強すぎたりすると、興味はかえって衰えてしまうことが知られている。

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