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小学5年生 言語 記憶 思考力

小学5年生の言語・数意識・記憶・思考力



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 まとまりのある文章を書く(言語)

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 ことばの発達は、4年生からのなだらかな発達の線をたどっているが、後数の増加の割合は、目立って多くなる。このため、人との応答も活発にでき、自分の考えを、どしどし主張できるようになる。

A 文章の面では、「て・に・を・は」などの助詞の使い方が、4年に引き続いて、いっそう確かさを増す。

B
 「そして」「それから」などの接続詞が少なくなり、並列的な文体ではなく内容的にも、まとまりのある文章を書くようになる。また、同じ内容を書く場合にも、ニュアンスの違った単語を並べる。

 数体系の理解を深める(数意識)

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 5年生になると、子どもの計算能力は、1億以上になる。

A また、3年と4年で身につけた整数、少数、分数の数体系の互いの関係をさらに明確に理解し、一貫した数体系を身につけるようになる。

B いっぽう、推理能力の発達にともなって、数的推理も、いちじるしく発達してくる。

 半論理的記憶へ(記憶)

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 機械的記憶は、10歳ころまでがもっともいちじるしい。だから、5年生になると、機械的記憶の発達は、一応、ピークを過ぎたことになる。

A しかし、13〜14歳ころまでは、まだかなり発達しているので、この時期にも、機械的記憶の発達は、まだ大きいものがある。
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B いっぽう、青年期の特質である論理的記憶の前ぶれが、この時期にあらわれはじめる。10〜11〜12歳という年齢には、記憶の発達の頂点が、機械的記憶から、半論理的記憶にうつっていくといわれるが、5年生は、ちょうどその年齢にあてはまるわけである。

 推理力が発達する(思考)

@ いっぱんに、子どもの自己中心性は11歳ころまでに、完全に解消されるといわれている。したがって、5年生を終わるまでには、子どもは、自己中心性を脱して、現実に即した考え方に立ち、ある程度、客観的なものの見方ができるようになる。

A 物の定義も、たとえば、自動車や汽車を交通機関の一つであるとか、野球はスポーツの一種であるといった定義づけが、4年生に比べ一段と進んでくる。

B 推理力も発達し、「ポチはエスより大きく、エスはシロより大きい」という文章から、三つの大小関係を推理するような問題であれば、ほとんどの5年生が正しく答えられる。

C 話の不合理さを批判する能力も、5年生になるとかなり発達してくる。たとえば、「平成10年に、イギリスでは、男より女のほうが多く結婚した」という問題に対しても、半分以上の子どもが正しく答えることができる。

D また、「子ども、ボール、川」という三つの単語を使って、自由な文章を作らせ、創造的思考力をためすテストでも、ほとんどの子どもが、正しい文章をつくることができる。

E 問題解決的思考力もかなり発達し、たとえば、「次郎君は、大きな物音を聞いた。そして、急いで表に出てみた。道には一面くぎが散らばっていて、自動車が道のそばにとまっていた」という田中・ビネーテストに10歳児の90%が自動車のパンクの音と正答をしている。

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