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子どもの集団

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● 「子どもの集団」にとりつかれたひろくん

 1年生になったひろくんのお母さんのお話です。「うちの近所には、おなじ年頃のお子さんが多いので、学校から帰ってくるとすぐ飛びだしていって、暗くなるまで戻ってきません。もう少し勉強してくれるといいと思うのですが。

 先日窓から子どもたちの遊びを見ていると、近所の3年生のお子さんがボスになって、小さい子どもにいろいろ命令しています。ひろくんもボスにこき使われています。いまからこんなでは、大きくなっても人に使われてばかりいるのではないかと心配です」

 最近は、一家族あたりの子どもの数が減って、親の目が届きすぎるのか、このような子どもだけの集団は少ないようです。都会などでは、子どもたちが力いっぱい遊ぶことのできる公園さえありません。

 むかしは、とくに男の子は、こういう集団の中で鍛えられて成長したのです。当時の子どもの集団には、ガキ大将といわれるボスがいて子どもたちを支配していました。

 子どもたちのあいだには順列があり、一つ学年が進んだり、集団のために素晴らしいことをしたりすると、順位が上がりました。集団には、いろいろな規則があり、それをまもらなければ、集団から除名され遊んでもらえなくなります。

 現在は、むかしほどかたく団結し、ときにはおとなが目をむくような、いたずらをする子どもの集団はなくなりました。絶対的な権力をもっていたボスはいなくなり、みんなの意見を尊重しながら、集団を運営するリーダーになりました。
 
● 集団の決定と家の決まりのジレンマ
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 子どもたちは、子どもの集団の中でさまざまなことを経験します。いたずらをして、近所のおじいさんに怒鳴られることもあるでしょう。自分の意見が集団の意見と対立することもあるでしょう。集団の決まりが、親から申し渡されていることの反対のこともあるでしょう。
 
 自分の欲求と、集団の決定と、家庭の決まりと、この三つのあいだの矛盾やもつれが重大な問題です。このもつれを、なんとか自分の力で解決していくことは、たいへんな勉強になります。社会性を発達させる絶好の学習の機会です。

 ひろくんのお母さんの心配は取り越し苦労です。気にする必要はまったくありません。

 子どもが小学生になっても、友だちとの付き合いからさまざまの問題を家庭のなかに持ち込んできます。家の決まりをまもれば友達からは仲間外れにされる、友だちのいうことを聞けば、家の決まりを破ることになるといったものです。

 たとえば、友だちと自転車で別の友だちの家まで行く約束をしてきた、けれども家の決まりでは、自転車で団地の敷地の外へ出てはいけないことになっている、というばあいです。

 いくつかの解決のしかたがあると思いますが、私ならば、交通事故をより恐れますので、家の決まりをまもるように言い聞かせます。このような出来事を一つ一つ考えながら解決することは、子どもだけでなく、親自身も成長させます。

 ひろくんのばあいは小学生ですが、似たようなことは幼稚園でもよくあることです。子どもの集団の中で、子どもがいろいろなことを経験し、それをとおして成長していくという点では、変わりはありません。

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 親の責任は子どもを”大過なく守る”ということではなくそのエネルギーを”最大限に発揮させる“ということであろうと思います。ここでは妊娠中から就学前まで子どもの発育のなりゆきを扱っています。この時期の子育てを終えてだいぶ経ちますが、むかしの子育てが現代の子育てに役立てばと思い、むかしの経験のまま記しています。参考になるものがありましたら応用して実践してみてください。

 



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