子育て応援事典 しつけの六つの基本 |
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しつけの基本 生活のリズム、生活の調和 |
しつけの六つの基本 |
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スポンサードリンク ● 生活のリズム、生活の調和を身につけさせる 第一は、強くて豊かな生命を育てる生活のしかたを身につけることです。特別な注意をしなくても、子どもの欲求のおもむくままにしておいても、ある程度の生命は育っていくでしょう。 食べたいときに食べられるだけ食べ、睡眠も運動も好き勝手にしても、なるほど成長するには違いありません。それでは人間の成長としてもっとも望ましいものになるかというと問題があります。 乳幼児とはいえ、生活の活動にはさまざまの面があるのです。そのそれぞれがその場あたりにいとなまれたのでは、どこかに無理がおこるはずです。それぞれの活動がきちんと時間どおりでないにしても、だいたいは決まった時間になされるほうが、なにかと生活は便利です。また、それでこそ健康も保たれるでしょう。 このように、一つ一つのやり方を身につけると同時に、それらをすべてひっくるめて、1日24時間の調和のとれた生活のしかたを身につけることが、しつけの基礎となるのです。
また、むかしは、家の職業などは代々あまり変わらなかったので、商家は商家のような、農家は農家のような生活のしかたがあって、基本的な生活のしかたもおのずから決まったものがありました。 ですから、祖父から父へ、父から子へとその家のしつけが受け継がれて、おとなは子どもに教えたものです。 しかし、こんにちでは、父の職業を子どもがそのまま受け継ぐとは限りません。家も道具も、近所に住む人も、近所のようすも、広く社会全体も変わりなく続いていくということは、むしろまれなことになって、生活のしかたはだんだん変っていきます。 しつけの基本は生活のしかたを身につけさせることであるという点は変わらないにしても、生活のしかたが変われば、その内容は変わってきますし、今後も変わり続けるでしょう。ですから、子どもにしつけをするおとなは、社会の変化によく注意しなければなりません。 ● 社会生活に共通したしつけを身につけさせる 第四に、しつけは自分の子どものためだけのものでも、家族のためだけのものでもないということです。それにはまず、その子どもが人からされて困るようなことは、ほかの子どもにもしないような生活のしかたを身につけさせることです。自分の家で子どもがしたらいけないことは、よその家に行ってもさせないことです。 しつけは、社会生活のうえでみんなが共通して必要な生活のしかたです。自分の家だけで通用するものでなくて、どこでもだれにも通用するものがしつけです。”他人に迷惑をかけないこと”などは、その例です。 ● 自然な行動として身につけさせる 第五に、しつけは生活のしかたを知っていればよいというのではなく、しなければならないときにはからだが自然に動いて、行動できるようにしてやることです。 「お母さんは、してはいけないと言っていたけれど…」と考えながら、ついその禁止されていることをやってしまう、これでは困るのです。“なぜしてはいけないのか” “なぜしなければならないのか”が分かっていれば、そのとおり自然な行動としてできるところまで、しつけておかなければなりません。 乳児や幼い子で、まだ”してはいけない理由”や”しなければならない理由”が理解できないばあいでも、生活のしかたの基本は必要な場面ではできなければなりません。これは、しつけはすべて”問答無用”で強制すべきであるというのではありません。 生命に直接的に影響することや成長に悪い影響のあることの禁止は、理由の理解できない段階の子どもにも、生活のしかたとして身につけさせなければならないということです。 ただ、このばあい、子どもの発達段階や生活のじっさいの状況をよく理解して、その子どもに適した方法でしつけをしなければならないことはいうまでもありません。 ● 社会に一人で生きていける基礎を身につけさせる 第六は、子どもたちの生活のしかたを教え育てていくことがしつけであるとすれば、しつけ全体の基礎となるさらに重要なものがあると思います。それは、子どもが立派に社会で一人で生きていけるような、基礎的な態度を身につけてやることです。 ”子どもが一人で生きていけるようにする”といっても、子どもを早く独立させるためとか、親は子よりも長生きしないのがふつうであるからという心配からではありません。また、親と子の二世代はそれぞれ別に生活をいとなむのが現代風であるとか、子どもは親から離れたがるものであるとかいうことでもありません。 それよりも、親や保護者は、子どもの現在と将来のすべてにわたって、生活のしかたを教えてやることができるのかどうかということです。「私の生きているあいだは大丈夫だ」という親もいるでしょう。 また、まるで親が子どもに代わって生きていくように、子どもの職業選択から結婚生活のすべてまで、面倒を見なければならないと考える人もいるでしょう。世の中が変わらないものであれば、善意は別にしても、これはある程度は可能かもしれません。 しかし、親が想像もしなかったような生活を、子どもがしなければならないかもしれません。親も教師も教えなかった状況がおこっても、子どもたちは生きていかなければなりません。そのときには、子どもたちは自分で考え、判断し、行動していくより方法はありません。“一人で生きていける”というのは、そういうことです。 親が与える生活のしかたの“型”を着実に身につけさせると同時に、よりよい生き方を自分自身で開いていくような自主性、創造性を大事に育てていくことが、いろいろのしつけの基礎になっていなければならないのです。
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親の責任は子どもを”大過なく守る”ということではなくそのエネルギーを”最大限に発揮させる“ということであろうと思います。ここでは妊娠中から就学前まで子どもの発育のなりゆきを扱っています。この時期の子育てを終えてだいぶ経ちますが、むかしの子育てが現代の子育てに役立てばと思い、むかしの経験のまま記しています。参考になるものがありましたら応用して実践してみてください。 |
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