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しつけの基本 ほめる しかる

“ほめる”しつけと“しかる”しつけ



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 親でも教師でも、しかったりほめたりが上手にできるようになれば一人前だとさえいわれます。それほど子どもをしかること、ほめることは難しいのです。

● 親の期待するとおりの効果のないことも多い


 親は子どもがよくなると思ってしかし、ほめるのでしょうが、必ずしも効果があるとはいえません。親はそのときの自分の感情にともすると流されながら子どもを見て、自分のやりやすい方法でほめたり、しかったりしがちだからです。
 
 親にとって子どもはかわいいものです。そして、子どもに大きな期待をいだくものです。ただ、期待が大きければ大きいほど、子どもに無理な要求をしたり、冷静に正しく子どもを見ることができなくなることもあります。

 子どもの行動の全体や子どものおかれている状況を見ないで、あるいは理解しないでほめ、しかることは教育的にも効果のないことです。

 親の一方的な叱り方、ほめ方のために、子どもが反抗的になったり、精神的に離れたりするばあいもあります。また、親のいるときといないときで態度を使い分ける”うらおもてのある子”に育たないとも限りません。

 しかられること、ほめられることに慣れてしまって、親の言うことがまるで効果がなくなってしまうなどということもおこります。
 
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● “ほめる”と”しかる”は表裏一体

 ほめることは、しかることより子どもに効果があると言われます。「私の子は、しかることばかりでほめることなど一つもない」という人もいますし、しかることは行動の禁止や規制であるのに対して、ほめることは行動の承認や奨励であるから、二つは別々のものであるようにも考えられています。

 しかし、ほめるとしかるが全く別のもので、用い方も違うとはいえません。しつけをするうえに、上手に併用している親は多いと思います。

 「A子ちゃんはいい子だから、こんなふうにできるでしょう。もうあんなふうにしてはいけませんよ」というようなものです。もし、子どもの行動の結果だけを見れば、しかるだけでもよいのかもしれません。

 しかし、子どもの行動の原因になった状況や、発達段階や、あるいはその行動にたいする努力を理解してやれば、禁止と励行とを併用してしつけていくことができます。

● “ほめる”は激励の意味


 ほめることは、その行動がそれでいいのだという承認の意味と、その調子でもっと努力しましょうという激励・奨励の意味とがあるのです。まだ未熟で、これからどんどん成長していくべき幼児にたいしては、ほめことばは承認よりも、むしろ激励の意味が重くなるのは当然です。

 自分の子どもがかわいくて、なんでもよく見える“甘い親”もいるものです。こういう態度が子どものすべての行動を評価する前提になっている親は、承認の意味のほめ言葉をしきりに与えたがるものです。

 これでは子ども自身のためにもなりませんし、その反面、親自身が自分のしつけのしかたについて反省がないのです。これでは、知らず知らずに自分のやり方が完全なもののように思いこむ危険もあります。

● なんのためにしつけるか
● しつけの六つの基本
● 生活の型と自主性
● しつけの内容
● しつけの方法
● “ほめる” ”しかる”
● 体罰の問題


 



 
 親の責任は子どもを”大過なく守る”ということではなくそのエネルギーを”最大限に発揮させる“ということであろうと思います。ここでは妊娠中から就学前まで子どもの発育のなりゆきを扱っています。この時期の子育てを終えてだいぶ経ちますが、むかしの子育てが現代の子育てに役立てばと思い、むかしの経験のまま記しています。参考になるものがありましたら応用して実践してみてください。

 



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