神経質な幼児で、気に入らないことがあると、すぐ簡単に食べ物を吐いてしまう癖のある子どももあり習慣性嘔吐とか心理的嘔吐とよばれます。これらの嘔吐は心配ありませんが、そうでない嘔吐には注意が必要です。
● 注意の必要な嘔吐
乳幼児はかぜを引いたとき、よく吐きます。しかし、高熱をともない、ことに頭痛があって嘔吐を繰り返すときは髄膜炎、急にぐったりしてしつこく吐き、息が臭くなる場合はアセトン血性嘔吐症(いわゆる自家中毒)というように、入院して治療を必要とする病気が少なくありません。
嘔吐を繰り返して、元気がなくなるような状態のときには、一刻も早く医師の診療を受けることが必要です。
排尿の状態はどうか
● 排尿回数
尿の回数は、子どもの心理状態や気候、水分摂取量などが関係します。しかし、ひじょうに頻繁に尿意をうったえるときは、膀胱炎か心理性の頻尿が疑われます。
逆に、重い病気で、まる1日も尿が出ないときには尿閉と言って、腎臓の機能不全や排尿障害の心配があります。
● 尿の色、尿量の減少
高熱の場合には、汗として大量の水分が失われるので、尿は量も少なく、色も濃くなります。ただし、色が濃いだけでなく、赤色をしているときは血尿が疑われます。
血尿は腎臓や膀胱の病気でおこり、むくみをともなう尿量の減少も腎炎やネフローゼの症状です。もし、これらの症状が見られるようなら、至急に医師の診察が必要となります。
● おねしょする子
3歳ぐらいまでなら膀胱の働きが完全ではないのでやむをえませんし、たまに失敗するのは小学校に入学するころまでは当たり前といえます。
5歳以上になっても毎晩おねしょをするようなら夜尿症といえますが、心理的な原因も多く、治療は以外にむずかしいものです。専門家の指導を受けながら、気長になおすことが大切です。
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